1624人が本棚に入れています
本棚に追加
★
「ありがとうございましたー」
女性とユウナは森に降り立った。
「じゃあね。道は……」
「分かるよ。大丈夫だ。今度会った時は恩を返すからなー」
手を振って、ユウナは走り出す。
現在アレルド国境近く。
ユウナは的確にクロム達が居る町、リキビアへと走り出す。
木をかわしながら、跳ぶように駆ける。
そこから動くなよ……!!
テレパシーをクロムに送る。
了解、と返ってくる。
「おっと……」
木にぶつかりそうになり、横に跳んでかわす。
ちなみにユウナは一応驚異的な身体能力を持っていて、魔物の中では低いかもしれないが、人間とは比べものにならない速度で走る。
人間と魔物を比べると魔物の方が身体能力は圧倒的に高い。
しかし、人間は『肉体強化魔法』と、いう一時的に身体能力を上げる魔法を使い、魔物と並ぶ身体能力を手にできる。
勿論それは魔物にできないこともないが、理論を知る者が少ない故、人間を殲滅しようとする魔物があまり出てこない。
エルガはその魔法を使えないが元々の能力が高すぎるので人間の魔法程度じゃあ、エルガの能力にはたどり着かない。しかしエルガも数の多い人間を倒すのは無理なので、色々策を立て、戦争を起こしたという訳だ。
ユウナは肉体強化の魔法を使える。なので物凄い速度でクロム達の場所へ向かっている。
道中にはエルガの兵がたくさん居る。ユウナが森に移転してきた時丁度この辺りを調査に来ていたのだ。
ユウナの前に立ちはだかるが、無駄。
つまりどういう事かと言うと…………エルガの兵を吹き飛ばしてユウナは突き進む。
シュールな光景だ。
最初のコメントを投稿しよう!