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「本気よ!惜しいけど貴方を沈ませるわ!!」
ユウナの行き先には、闇の超魔、シュリエンダークが立ち塞がっていた。
「闇の翼を手に、地獄の業火を含みし角を我が手に、真の力を解放するッ!!」
詠唱を唱え、姿を禍禍しく、悪魔のような『第二形態』に変えた後、走りくるユウナに合わせて地を蹴る。
ズドォォォォォォン! 轟音が鳴り響く。
シュリエンダークがユウナの胴体に闇の塊を放ち風穴を開ける。
ユウナの勢いは捩伏せられ、足が自然と地から離れ後方の木に激突し、木にもたれ掛かるような体勢でへたり込む。
「幻!?」
「幻じゃねーよ」
風穴を開けられたにも関わらず生きているユウナは、胴体辺りの穴が空いていない部分に触れる。
すると一瞬にして先程までのユウナに戻った。
「何を……?」
「一般的な言い方で回復。俺に言わすと製造……いや、再生かな」
そして立ち上がり、埃を払う。
「少し舐めすぎたようだ。そっちがやる気なら『二割』程度の力で相手しようか」
「二割……ねぇ」
青筋を浮かべ、プルプルと奮えるシュリエンダーク。
「なめんじゃないわよ!!」
「数値的に適当と思われるものを言ったんだけどな。じゃあ、ちょっと本気で行こうかな」
ユウナが一歩、前に足を前に出した瞬間シュリエンダークは木を突き破り、更に五回程地面に体をぶつけ、百メートルくらい転がった。
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