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そんな彼は、今年からここ桜凪(サクラナギ)高校の二年生である。
「今日も何も変わんねぇ一日なんだろうな」
遠くに鳴った予鈴を聞きながら、俺は校舎に向かった。
─ガヤガヤガヤ─
ざわついた教室。
朝から馬鹿話で盛り上がるクラスの阿呆共。
「うるせぇ……」
俺は呟いた。
出席番号順で俺の席は右から二つ目の列の一番後ろの席。
自然とクラスの連中が見渡せる場所だ。
皆それぞれ友達と話している。
俺は一人。
友達?
そんなもんいらねぇ。
生きていくのには……
必要ねぇよ。
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