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いえ、別に怪談を話そうってわけじゃないんです。まあ、奇怪な話を怪談というなら怪談かもしれませんが。
要するに、私が体験した不思議な出来事をお話ししよう、ということです。みなさん自分の過去を話して下さったので私もひとつ、と思いまして。何か特別なオチがあるわけでもないですからね。そんなに気を張らないで下さいよ。
私が、いくつですかね、小学校三年くらいの時、ですかね。あの頃は、偏頭痛を持っている以外は、ごく普通の、自分で言うとおかしいですね。でもそうなんです。普通の子供でした。
私が住んでいたのは、多分名前を言っても知らないでしょうから言いませんが、とにかく田舎でした。田んぼや畑なんかもそこかしこにありましたよ。秋は山菜が美味しかったなあ。
あ、話は逸れますけどね。私はどうもそれぐらいの、ああ、すいません。小学校二、三年の子供を見ると胸がきゅうっとなるんですよ。いや、変な意味じゃないですよ。切なくなる、というか。理由は分かってるんですけどね。
え?関係無い話はするなって?そんな、全く関係の無いことは話しませんよ。まあ聞いてて下さい。
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