第1章 異世界へ!

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「皆さん、校舎に戻りましょう! 校舎の外は危険ですよ!」 「危険?」 「先生、別段、危険そうには見えませんよ? ここはどこかは分かりませんけどね……」 「う~ん、だから危険なんです! ここは私たちが知っている場所ではない気がしますので!」  危険か否かはさておき。真田先生が言うことは正しい。ここは私たちが知っている世界じゃない……可能性が高いし。 「アナタは教育実習生の深山葵さんでしたっけ?」 「はい、そうです。教育実習生であり、コイツの姉でもあります!」 「あぅあぅ、私のお姉ちゃまです!」  仲良しをアピールとばかりに、妹の享子と私は肩を組み右手の親指を追っ立てる。 「なるほど、仲良し姉妹ってことですね。さてと、深山(姉)さん、私と一緒にこの辺、一帯の探索を手伝ってもらえますか?」 「え、まあいいですけど……」  周囲の探索の手伝い? と真私は真田先生から、その手伝いを頼まれるのだった。 「あ、先生、私も行きたい!」  と妹の享子の友人である山崎早紀が、自分も一緒に行くと言い出す。 「サッキー駄目だよ。アンタは校舎に戻りなさい」 「えええ~葵さん、それはないわぁ!!」  ん~山崎早紀とはネットゲー仲間である。そんなこんなでサッキーと私は呼んでいるんだが、とにかく彼女はトラブルメーカーな気質があるので連れて行けない。 「と、とにかく! しばらく、この辺、一帯の探索を行います」 「ほ~い、了解です」  面倒くさいなぁ……。でも、探索が必要かもね。ここは私の知らない世界かも知れないんだし、ちったぁ下調べをすべきだと思っていたところだし!
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