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私だけならともかく。私の大事な友達や先生たち……およびその他諸々に人たちを巻き込んでしまったことには否応なしに罪悪感を感じてしまう。
さてと、私――須藤智子は、この世界がどんなところなのか!? という疑問を晴らすべくひとり旅立った。
「建物のようなものはないな……」
旅立った、とはいっても私は未だに瓦礫の山のあちらこちらに見受けられる広大な草原を闇雲に歩いているだけである。
「うう、思い出すと腹が立つ!」
さて、そもそもこの世界……平行世界なのか? それとも異世界なのか? とにかく、何がなんだかよく分からない世界へやって来た発端は、オトゥームの名乗る謎の男の襲撃を受け、あの旧体育館の大穴の中に落っこちたことである。
「ヨグ=ソトースは適当に私をここへ送ったのかな? その可能性が高い気がする!」
さらに旧体育館の大穴の底は次元の狭間と繋がっており、そこで遭遇した様々な次元と隣接した次元の番人ヨグ=ソトースによって、私は〝元の世界〟と似た別世界へと送り込まれたんだ! そんなヨグ=ソトースの気まぐれで適当に……。
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