第1章 異世界へ!

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「気のせいじゃないの?」  私はハスターとアシュラクに声をかける。 『はぁ? 私が嘘を言っているとでも?』 『でも、お前なら平気で嘘をつくじゃん』 『なん…だと…!? それは聞き捨てならん話だ!』 『お、やるか、この野郎!!』  ハスターとアシュラクが口喧嘩を始める。 「あがが、止めろっ!」  私はこいつらと精神がリンクしている。そんなわけでハスターやアシュラクの叫び声とかが直接、頭に中にガンガンと鳴り響くんだ! 「よぉ、お探しの俺様ならここにいるぜ」  今度はそんな声が聞こえる。声の主はどこにいるんだろう? 『む、すぐそこの瓦礫の山の上だよ、お姉ちゃん!』 「え、すぐそこの瓦礫の山だって!?」  アシュラクが言うすぐそこの瓦礫の山というのは、本棚で構成された瓦礫の山のことだ。んで、そんな本棚で構成された瓦礫の山の上にそいつが――真っ白な一匹のキツネの姿が!? 声の主は、もしかしてあの白いキツネなのか?
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