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「気のせいじゃないの?」
私はハスターとアシュラクに声をかける。
『はぁ? 私が嘘を言っているとでも?』
『でも、お前なら平気で嘘をつくじゃん』
『なん…だと…!? それは聞き捨てならん話だ!』
『お、やるか、この野郎!!』
ハスターとアシュラクが口喧嘩を始める。
「あがが、止めろっ!」
私はこいつらと精神がリンクしている。そんなわけでハスターやアシュラクの叫び声とかが直接、頭に中にガンガンと鳴り響くんだ!
「よぉ、お探しの俺様ならここにいるぜ」
今度はそんな声が聞こえる。声の主はどこにいるんだろう?
『む、すぐそこの瓦礫の山の上だよ、お姉ちゃん!』
「え、すぐそこの瓦礫の山だって!?」
アシュラクが言うすぐそこの瓦礫の山というのは、本棚で構成された瓦礫の山のことだ。んで、そんな本棚で構成された瓦礫の山の上にそいつが――真っ白な一匹のキツネの姿が!? 声の主は、もしかしてあの白いキツネなのか?
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