129人が本棚に入れています
本棚に追加
/1136ページ
「皇帝とやらの居城は北の方角にあるようだな」
「うん、らしいね」
「場所はともかく! ブルーソフィアを助けに行く!」
葵さんの祖父、雉飼狂太郎は偶然、食堂に来ていたというわけで、この世界に来てしまった美月さんと同じく、巻き込まれるかたちで、この世界へやって来てしまった一般人のひとりである。
まあ、それはさておき。そんな狂太郎爺さんは、孫である葵さんを助けに行く、と言い出すのだった。
「助けに行くとは言ってもなぁ……皇帝の居城へ行くのには聖地アン=ザスを離れなきゃいけないし、屍食鬼やショゴスなどの怪異が生息する森を抜けなきゃいけないぜ」
魔道書<イステの書>の化身である白狐も姿をした魔道書アニマルのフォルテが、獣人形態とばかりに二足歩行で、なおかつ腕組をしながら、ありていな感じだが皇帝の居城へと行き方を語り始める。
最初のコメントを投稿しよう!