第1章 異世界へ!

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「ふう、やっと喋れるわ! あーあーあーッ! まったく叫びたくなる気分よ!」  私の周りを忙しなく飛び回りながら、ギャーギャーわめいているのはカーミラ。相棒を自称する喋るコウモリである。  んで、魔道書アニマルとやらの一匹であると自称している。ナコト写本とやらが顕現した姿だとか……。  それはともかく。 「ん、葵ちゃん。生徒たちが瓦礫の山に集まっているわよ」 「うん、そうみたいね」  草原のあちらこちらに見受けられる瓦礫の山が気になったのは、何も私だけではない。先客が数人いたわけだ。 「あ、享子! アンタまだ学校に残っていたの!?」 「う、うん……」  なんてこった! 妹の享子もこのワケの分からない世界へ来てしまっていたようだ。
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