第1章 異世界へ!

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「あ、この自転車まだ乗れそうだな」  享子の友達のひとりであるポニーテールのコ……確か美澤由佳里って名前だったかな? とまあ、そんな美澤由佳里が瓦礫の山の中から一台の自転車を引っ張り出した。フレームに炎の模様が塗装されている赤いマウンテンバイクだ。 「しかし、誰がこんなもったいないことを……」  私はぐるりと周囲を見回してみる。草原のあちらこちらにある瓦礫の山は、どれも廃棄された家電製品の残骸(?)なんだろうか? 「アナタたち! そこで何をやっているんですか!」  ん、いかにも短気そうな闖入者がやって来る。私とそんなに年が離れていない若い女教師だ。確か、真田真美子って言ったかな?
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