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「姫子!?」
「嫌だ、私に何するの??私、私、何にも悪い事して無いよ。」
「姫子、姫子!!」
触れる事を拒絶された私は、彼女に触れられず、ただ声をかける事しか出来なかった
「剛太も…私をぐちゃぐちゃにするの??」
「何言ってるかわかんねぇよ!!」
「なら、こんなぐちゃぐちゃの私の事…好き??」
「…当たり前だ。」
その言葉を聞いた瞬間、彼女は泣き止んだ
「嫌いな奴のために、ここまで足運ぶかよ。」
「そ…だよね。」
「とりあえず、今日は帰る。何かゼリーとか、欲しいのとかあるか??」
彼女は首を横に振り、ベッドに潜ってしまった
「そっか…」
「バイバイ。」
完全に布団を頭まで被った彼女を見て、私はいつもの癖で、頭を撫でたくなった
「…頭、撫でるのも嫌か??」
数秒置いた後、彼女は頭だけ布団から出した
私はその上に手を置き、それを撫でた
「ん、じゃあな。」
「…」
何も言わない彼女を背に、私は病院を後にした
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