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「…さて」
自分の部屋に入り、本を開けて見た
私は目を大きくし、声を失った
「…」
彼女がされていた行為と、全く同じ行為が描かれていた
私は何故か性的興奮に襲われず、彼女が最後にどうなるかが気になった
「あ…」
結局、自殺してしまった被害者の女性
「くっ…」
酷く後悔した…
何故…
何故、あの時、助けてやれなかったのだろう…
「くそったれがぁ!!」
本を壁に投げ、机を蹴り飛ばし、何度も壁に頭を打ち付けた
「どうしたの!?剛太!!」
心配して部屋に入って来た姉の桃にも構わず、私の暴走は続いた
「わっ、わっ。」
桃は、私の投げるモノを避け、ゆっくり私の所に近付いて来た
「こ~ちゃん!!」
私に向かって吠えた桃の声で、ようやく我に返った
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「どうしたの!?こんなに暴れて。」
「来るなよ…」
「こ~ちゃん??」
「来るなっつってんだろうがぁ!!」
手元にあった枕を桃に投げ、よろついてその場に倒れた
「こ~ちゃん。」
「何だよ…」
私の体を抱き締め、おでこにキスをした
「何かあったでしょ??」
「桃ねぇはよ…こんな事されたら嫌だよな??」
私は、桃にあの本を見せた
それを何の抵抗もなく、桃は読み続けた
「どうだよ。」
「うん…この本の女の子の気持ち分かるな…」
「嫌…なのか??」
桃は、嫌がらずに全て私に教えてくれた
「これはね、子供を創る行為なの。」
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