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「それにCOVが無くなればお前はここにいられない」
少年は天草の髪を掴んでいない方の手の指を立て、数を数えながら言う。
「俺達はお前の辛気クセェ面見ないで済む、大金が入る、更にお前は痛い思いをしなくて済む」
指が3本立った時、少年の笑みが深くなる。
「一石三鳥だ。
………COVを寄越すよなぁ?」
堪えきれないと言う様に周りから笑い声が上がり、天草は悔しさに唇を噛む。
だが天草は少年らに従わず、守る様に制服の上からCOVを握り締める。
それは天草の初めての抵抗だった。
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