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しかし、部隊を危険に晒す可能性が極めて大きいこの状況では、勝志に賛同することはできず、勝志に対して羽田は対抗していた
「名古屋の街の広範囲、半分以上でしょうか、をモニターを介して眺めましたが、率直な感想を述べると壊滅的な打撃を受けたこと以外ありません・・・・」
槻帝は別に勝志の味方をしているわけではないのだが、事実を伝えるため勝志の敷いたレールに乗っかった
「・・・・つまり、名古屋での生存者は限りなく0かいないのです」
それがどうした、と心の中で思っていた羽田は、さらになぜ生存者がいないと結論付けられたのか全く意味がわからなかった
「核の直撃で壊滅的な打撃を受けたのです。奇跡的に生き残った我々のように、通常はなるはずです。地上に変化が見受けられない以上、地下での生活は限りがありますし、生存者はいないと結論付けるべきです」
槻帝がそこまで言うのだからと、半分納得しながら、羽田は依然敵の可能性を否定できなかった
現に敵が存在して、偵察機が3機も落とされたのである
「では敵の正体は何なのでしょう?・・・・皆さんもご存じの通り、核の被害を免れたとしても、人を死に至らしめる放射能が日本中には蔓延しています」
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