♦第3話 転♦

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「まあ、いいわ」 奏では立ち上がり、勝志に向き直る 「私はこれから用事があるから失礼するわ。何かあったらナースコールしてくれる?」 「わかりました」 入り口の方へ歩いていく途中で、ふと立ち止まった 「あ、ナースコールだからって変な子としたら捕まるから」 そう言いながら天井を指差すのを視線で追うと、そこには見るからにそれな監視カメラがあった 「あと、ここ、軍の施設だから。勝手なことをしないほうが身のためよ。じゃあね」 笑いながら出ていった奏を見送ると、部屋に静寂が訪れた 辺り一面真っ白の病室を見渡し、沈黙に耐えられなくなって再び目を閉じた
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