♦第3話 転♦

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カツカツカツカツ ブーツの音が辺りに反響する 先が見えない長い廊下を足早に進む一団がそこにいた 戦闘を女性とし、続いて数十人がその後を追う やがて一団の目の前に分厚い巨大な扉が迫ると、一団の1人が走って扉の右下にあるパネルを操作する 「「遅いぞ。国本!!」」 どこにあるのか、スピーカーから音声が聞こえる 「申し訳ありません。病人を見舞っていました」 「「まあ、よい。直ちに搭乗し、出航しろ!!」」 音声と共に分厚い壁が両脇へと音を発ててスライドする 「はっ。国本奏。直ちに搭乗し、出航します!!」 奏を先頭とした一団は扉の奥にある、巨大な潜水艦に向かい歩き出す 作業員が行き交う中、一団はそれぞれの持ち場へと別れ、奏と数人は作戦司令室へと急行する 「これより、日本海軍全軍は上海を目指して出航する。全軍、発進せよ!!」 奏の一声で辺りはいっそう騒がしく蠢いた 「艦長。発進準備完了しました!!」 「水瓜、発進!!」 こうして日本海軍旗艦水瓜が発進したのを皮切りに、潜水艦の艦隊が夏空の福岡を出航した
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