♦第3話 転♦

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《ロシア・ウラジオストク郊外》 戦地とは遠く離れた地域に、厳重に守られた地域がそこにあった ロシア軍によりそこの半径4キロを囲まれ、それだけの兵力で北朝鮮の東部と戦えるだけの戦力を持つ しかしある地点では、その大袈裟な守りが嘘のように、黒い車数台と軍の車数台が停まっているだけという、拍子抜けな風景である もちろん、そこにいる数十人以外の人間は、そこで何が行われるかは知らない 《中国・首都北京》 「ロシアが北側!?」 「どういうことです?」 国家首席の言葉はやはり場を戦場へと導いたようだ そこにいる全員が混乱している 「今電話が入った・・・・」 国家首席の言動はいつもとは違う 何かに怯えている 何かに迷っている しかし、常ならば気づく国家首席の変化を、ロシアが北と手を組んだ、という異常事態に動揺し、それどころではなかった
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