♦第4話 開戦♦

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《上海 沿岸部》 突如、上海を制圧した北朝鮮軍に、世界各国は暴走した核開発や拉致問題などを背景に北朝鮮討伐をいち速く決意する 北朝鮮軍による上海制圧後わずか数時間で、周辺各国による軍が北朝鮮と中国に向けて出撃し、それらの地域に近い中国や日本、外国米軍がその先導で動いた 北朝鮮の意図が判明しないまま、核戦力や弾道ミサイルなどの脅威を、世界各国を厳戒体制におくことで対処し、米日連合軍・中国軍・台湾軍が上海で戦闘を開始した 「台湾軍、劣勢!!」 米日連合軍と北朝鮮軍の戦闘は、大規模な煙幕によって米日連合軍は一時退却をすることで収束したが、台湾軍の突撃はやはり無謀であったと云う他はない 「台湾軍、撤退を開始!!」 米日連合軍の静止を振り切り攻勢に出ていた台湾軍は、撤退するも見るも無惨である 「ふん。戦場を知らない愚か者共め!!」 米日連合軍指揮官レイガードは激怒する あらゆる戦場を知り尽くしたベテラン中のベテランであるレイガードは、アジア方面米軍の総指揮官である その険しい表情と彫りの深い顔立ちは、長年共に戦ってきた戦友らでさえも緊張せずにはいられない 「レイガード司令。中国軍がまもなく到着するようです」 数秒前まで顔を強ばらせていた部下が、長年の経験の下に真面目な顔で報告した 「よし、全艦隊に伝令。攻撃開始!!」 レイガードの声はやはり、何かの波動をもたらし、煙幕を吹き飛ばした
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