♦第4話 開戦♦

17/30
前へ
/426ページ
次へ
ジェーミア秘書官が手を挙げたのを合図に、戦車の砲台が火を噴き、国家首席を乗せた車の真上をすり抜け、精鋭部隊の数人を吹き飛ばした 「何をするんだ!!」 部隊長の叫びとともに、精鋭部隊が銃を再び向ける 「何って、どけろと申したのに、変な理屈たてて退かせないから、強制的に退かせたまでのことだ」 部隊長がジェーミアを叱責しようと構えた時、部隊長の耳に警報音が響いた それは部隊長の片耳に付いているイヤホンからで、精鋭部隊の車両からのものであった 『隊長。ミサイルです。上空に弾道ミサイルが北京に向かって飛行中!!』 部隊長はジェーミアに銃を向けながらも、空を見た そこには確かに弾道ミサイルと思われる物体が北京方面に飛行し、トンネル方面、つまり北朝鮮方面に飛行機雲を作っているのが見えた 「どういうことかね?」 部隊長が素早くジェーミアに怒鳴り付けると 「つまり、国家首席とご対面させろ、ということです、国家首席があちらの両軍の中間地点まで足をお運びいただければ、あの弾道ミサイルは爆破しましょう。」 「何ぃ?」
/426ページ

最初のコメントを投稿しよう!

38人が本棚に入れています
本棚に追加