戯れ

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戯れ

くるくると 君の掴み所のない態度 僕はいつも弄ばれ 『私の何処が好き?』 悪戯に笑いながら尋ねるけれど 僕の言葉に頷くことはなくて 知りたいのに知りたくない 本当の姿を 自分の中で思い浮かべる それは何処かぼやけていて 遠く霞む景色のよう 今 見せてくれないか? 誰も知らない 本当の… 高望みが過ぎた? 突然訪れた君の部屋には まるで知らない姿の君が… 誰かの上に跨りながら うっすらと笑う その瞳は 何を見てるの? 虚ろげに 君は帰る場所を探してる 夜をいくつも渡りながら 『確かな今は何処?』 曖昧に笑いながら呟くけれど 君の言葉に答えなんてなくて 知りたいのに知りたくない 生きているリアルが 私の中に零れ落ちる それは何処か懐かしくて 永久に疼く痛みのよう もう見せてくれないの? 誰も知らない 本当の… 我が侭が過ぎた? ふらりと訪ねた部屋には まるで知らない君の姿が… 私の瞳虚ろに睨み うっすらと開く その唇 何を伝える? 真夜中が過ぎて 静かに訪れた朝には まるで知らない色の光が… 独りの部屋に膝を抱えて うっすらと笑う この瞳は なにも映さない 壊れた世界 取り残されて ひっそりと滲む この視界に もう君はいない
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