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窓から差し込んでくる清々しい朝日。
その光に包まれて、青年は眠っていた。
柔和な顔立ちには微笑が浮かんでいて、見た者を和ませるような雰囲気を醸し出していた。
しかし、その静寂は突然破られた。
「兄貴! 朝だぞ」
扉を叩く音が、部屋に響く。音は少しずつ大きくなってくる。
青年は寝返りを打っただけで、返事もしない。それどころか、いびきまでかき始めた。
「オレ、飯作ったんだけど……」
しばらく、シーンと静まり返った。
そして、青年がもう一度寝返りを打ったとき。
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