1~ネコ~

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わかったのは、 ノラだった時に親に捨てられてさまよっていた時に俺が拾った、ということ。 ちなみに人間の姿になれたのは、俺が寝ている間に天使が来てしてくれたとか。 その天使に言われたのが、 「あなたに家事がこなせるようにしました。 この家の方はとても優しい方、必ずやあなたの『ご主人様』となってくれるでしょう。 しかし、約束があります。 あなたに名前を授ける人は、あなたの『ご主人様』となる、と正式に決めた人だけ。 方法は、この紙にサインをして明日の朝、玄関に置いていてください。キラッ」 だそうだ。 つまり、 「俺が『主人』になりゃいいんだな? もし、ならなかったらどうなるんだ?」 「私はまた猫となり孤立してしまいますが、もう二度と人間の姿にはなれないそうです…。」 そう言った時の猫の顔は、なんだか寂しそうで………。 「この紙にサインすりゃいいんだな、光?」 その顔を見た俺は、自然とそう聞いていた。 「あっ、はいそうです。…………光?」 「お前の名前だよ。 ちなみに俺は小野寺 拓、高校3年だ。」 「拓さん……ですか。 光………嬉しいです……。」
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