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わかったのは、
ノラだった時に親に捨てられてさまよっていた時に俺が拾った、ということ。
ちなみに人間の姿になれたのは、俺が寝ている間に天使が来てしてくれたとか。
その天使に言われたのが、
「あなたに家事がこなせるようにしました。
この家の方はとても優しい方、必ずやあなたの『ご主人様』となってくれるでしょう。
しかし、約束があります。
あなたに名前を授ける人は、あなたの『ご主人様』となる、と正式に決めた人だけ。
方法は、この紙にサインをして明日の朝、玄関に置いていてください。キラッ」
だそうだ。
つまり、
「俺が『主人』になりゃいいんだな?
もし、ならなかったらどうなるんだ?」
「私はまた猫となり孤立してしまいますが、もう二度と人間の姿にはなれないそうです…。」
そう言った時の猫の顔は、なんだか寂しそうで………。
「この紙にサインすりゃいいんだな、光?」
その顔を見た俺は、自然とそう聞いていた。
「あっ、はいそうです。…………光?」
「お前の名前だよ。
ちなみに俺は小野寺 拓、高校3年だ。」
「拓さん……ですか。
光………嬉しいです……。」
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