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  ななしのサンは最初に入ってきた御曹子の後ろに立っている。 あの日以来のななしのサン。 ななしのサンはあの時と変わらずに整った顔で高そうなスーツを着こなしている。 ななしのサンってあの御曹子の秘書なのかな…? だけど秘書の割には自分は何もせず、あの御曹子が率先して動いている。 だけど今はそんな細かいことはどうだって良い。ずっと会いたいと思っていた人とまた会えたんだ。 彼は…アタシのことを覚えてくれているんだろうか? たった数十分だったけど…アタシが彼に惹かれるのには十分な時間だった。 また…彼と話したい。 アタシに気付いてくれないだろうか… そう思ったと同時にハッとした。  
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