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でも、その先に進むことはなかった。
妊娠するのが怖かったんじゃなくて、私達の世界が崩壊するような気がしたの。
私達の世界には例え自分の子供でさえも入れたくない。
彼は裸の私に触れながら「僕達はまるで、ノルウェイの森のキズキと直子みたいだ」と言う。
私はそれに対し首を横に振る。
「私達は乖離(かいり)なんかじゃない」
「でも、
…もう離れられないよ」
その後、私達は長い長い口づけを交わす。
息が止まるほどの長い口づけを…。
彼には全てを捧げられる、私の大切なものも全部、私は彼の為なら親も友人も殺せる。
世界中の全部が彼の敵になっても私は彼の味方でいられる。
私は彼を愛している。
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