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「愛花さん。」
黒部は優しい声で名を呼ぶと愛花をギュッと抱き締めてきた。
「くっ…黒部さん!?」
男性の免疫がない愛花は驚き顔を真っ赤にさせた。
「いい加減、分かれよ。アンタをもらってやるって言ってんだ。俺の女になれるなんて光栄に思えよ、箱入り娘の愛花お嬢ちゃん。」
黒部は低めの声で今まで聞いたこともない口調でそんなことを言った。
「…くろ…べ…さん?」
愛花は驚き声が少し震えた。
「アンタの両親の遺産は莫大だからな。金づるは逃がしはしない。それにお前は若いからな、他の女を抱くより楽しめそうだしな。」
嘘…この人…こんなことを思っていたの………?
愛花の体は氷のように冷たくなった。
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