拉致監禁

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 僕がこの部屋に監禁されてから、もうすぐ三年が経とうとしている。  しかし、一体ここはどこなのだろう? 三年も経つのだから、そろそろ教えてくれてもいいじゃないですかとマユミさんに尋ねてみる。 「神奈川県のとあるマンションよ。それで充分でしょう」  多分、結構高い階層なんだと思う。窓から見えるのは海と街と島。島からはジェットコースターがはみ出している。  神奈川県ということは、きっとあれがシーパラダイスなんだろうな、と、僕は三年目にして始めて気付いた。 「場所が判ったって、あなたの運命は変わらないわ。助けが呼べるとでも思ってる?」  マユミさんはさも自信たっぷりにそういった。僕はマユミさんを一瞥してから、テーブルの上に置いてあるリモコンを取り、テレビをつけた。  行方不明者をテレビを通じて捜し出すという趣向の番組が放送されていた。  今日は、僕の両親が出演しているのだ。
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