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それは昔話だった。
むかしむかし、『鬼』に呪われた少年が居た。
その少年は『鬼』の呪いが故村人を護り抜く指名を承る。
『鬼』の力は絶対的なもので、刀を一振りで村一つを消し飛ばし、少年が涙を流す事で死んだ者が黄泉の国から戻ってきた。
それ程までに力が圧倒な少年を恐れ村人達は次第に少年から離れていってしまう。
気がつけば少年は独りぼっちだった。
何処を見渡しても自分の味方はもう誰も居なくなっていた。
残ったのは血生臭い掌と寂しくも抜け殻になった自分の姿。
独りぼっちになった後も尚少年は村の為に邪神と戦い続ける。
そして少年はいつの間にか姿を消していた。
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