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アリス―――!
急いで階段を駆け降り扉を開けた。
!!!
だが扉を開けた向こうには真っ赤で派手な城も、イカれた帽子屋敷も…
無くなっていた。
「引越し……だと?
~~ッくそ……!!」
ドンッ!!塔の壁は砕け、手からは血が流れていた。だが気にならなかった。
何故エースが来たときに気がつかなかった?
何故仕事をする前にアリスを探しにいかなかった?
何故アリスが弾かれないといる自信があった?
何故アリスガ要ルコトガ当タリ前ダト思ッテイタ?
「はっ…はははっ……」
絶望の後には笑いが込み上げた。なんて愚かだったのだろう
心の何処かで自惚れていたのかもしれない。
アリスはここを離れないと。
アリスを繋いでいれるものなど無かったというのに……
「聞こえているんだろう……ナイトメア……」
【聞こえているさ、時計屋】
「…………えせ…
アリスを帰せっ!」
【引っ越しはルールだ、私には変えられない】
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