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「やっぱり外の世界のゲームは良くできていますわ。まるで現実ね」
紫色の派手なドレスに長い金髪を伸ばした女性が、その姿には到底似合わない物を手にほくそ笑んでいた。
PSPだ。なぜか3000型である。
モフモフした9本の尻尾を撫でてながら、私〈八雲藍(やくもらん)〉は非常に若干呆れ気味な様子でそれを見つめていた。
「あの、紫(ゆかり)様………?」
「何かしら?」
「その…、〈ゲーム〉とやらですが…」
私は怪訝そうな視線をPSPに向けて、それから〈八雲紫(やくもゆかり)〉へと向けた。
「あら、これがどうかしたのかしら?」
「その、ゲームを始めてからもう10時間ですよ?紫様、楽しいのは解りますが加減は考えて戴かないと………」
「あー、きこえませ~ん」
「ふざけないで下さいよ紫様」
「分かってるわよ。もう止めますわ」
紫様は如何にも喧(やかま)しいと言いたげな表情をして、私の言葉に答えるだけ答えて再びPSPへ視線を落とした。
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