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「らんしゃま!?鼻血がいっぱい出てますっ!!」
「あぁ、大丈夫だよ橙。これは………
………愛情だ」
鼻を押さえながら私はそう呟いた。橙はきょとん、としているが、大丈夫だ。間違い無く私の意志は伝わった。
その時、後ろからの気配に私は振り返った。
「あら、藍。いきなり走り出したかと思ったら鼻血なんて出して………。あなたは一体何をしてらっしゃるのかしらね」
ゲーム機を片手に、ちょっとした侮蔑を込めた視線を送りながら紫様が私へそう言った。
「ゆかりしゃま、これは鼻血じゃなくて愛情なんですよ!」
私を庇うように橙が答えた。橙よ、それを紫様に言っては駄目なんだ………。
「愛情…?よく分からないけど、藍、その血はすぐにどうにかしなさい」
「か、かしこまりました…」
やっちまった………。と、思いつつも私は橙を下ろすと「橙は居間で待っていなさい」とだけ言い残して早速と廊下を後にした………、
………あれ?
紫様、今ゲーム機を持っていた気が………。
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