DEVIL'S SHOP

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男の子の指は私の顔を突き抜けてその先にあるモノを示していた。 そこには道路に倒れたままの私の姿が…。 いや、しかし、私は確かにここにこうして起き上がって…。 改めて周りを見回せば、誰も「私」を見ている人がいない事に気が付いた。 「!?」 そう言えば、雨が降っているのに「私」は全く濡れていない! この子も傘をさしていないのに濡れてない!? 「死にかけてんだよ。 お前らの言う《幽体離脱》って状態だな。 ほっとけば数分で完全に死ぬぜ」 何が面白いのか、男の子はクククっと笑った。 救急車が到着して、白衣にヘルメット姿の隊員が担架を引っ張って私のところへやってきた。 「私」ではなく、地面に横たわった私のところへ。
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