つきあいました。②

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「………おい、聖悟。 お前新しく彼女作ったって、本当か?」 「ん、ああ、そうだけど。」 ガタガタッ、バンッ!! 「っ!?なんだとー!」 途端、頭を抱え出す男たち。 「…マジかよー!お前のこと紹介してくれって言われたのに!」 「聖悟がいねぇと、もう合コンができなくなるじゃねぇか!どうしてくれんだ!」 ギャーギャーと勝手に喚く男たちは、正直ウザい。 しかも、醜い。 …いや、知らねぇし。お前らの都合なんて。 ―― もはやおなじみの、大学近くのファミレス。 その中のテーブル席で、俺は同学部の知り合いたちと昼飯を食っていた。 その数、5人。 …男がつるむには多すぎるだろ。うざってぇ。 いや、そんだけあの噂が気になるってことか。 ……ほっとけよ。 「なァ!俺どうすりゃいいんだよ!今度、彼女にお前を連れてきてやるって約束したんだよ!」 まだ言ってんのか、それ。だから知らねぇって。 「うるせぇ。騒ぐなら店から出てけ。」 「ひどい!」 と言って、泣きマネをする男。 何故か信二を彷彿とさせる。 ……殴っていいか? 「……でも、意外だったなあ。もう彼女を作るなんて。『今は別に女はいらない。』とか言ってたくせにさ。」 拳を握っていると、正面右側の男からなじるように声をかけられ動きを止める。 …ったく、どいつもこいつも…… 「…別に、いいだろ。彼女作るくらい。」 はあ、とため息をつきながら興味津々に俺を見るヤツらを睨みあげる。 …騒ぎ過ぎなんだよ。 女も男も、なんでこんなに気にしてんだ。 俺が誰と付き合ったって、関係ないだろ。 .
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