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「はぁ…青いなぁ」
思わず呟いた独り言。
自分の心と正反対な空を見上げながら、深呼吸とも溜め息ともつかない大きな息をひとつ、吐き出しました。
平日、しかも午前中だからでしょう。芝生の広場にはほとんど人がいません。
私はベンチに腰掛け、鞄の中からペットボトルを取りだし、喉を潤しました。
何を考えるでもなく、でも頭の中と心の中を少しでも整理するために、目を閉じて瞑想します。
どれくらい経ったんでしょう。
しばらくすると、男の人達の笑い声が聞こえてきました。
その声のする方へ目をやると、そこには背の高い男の人が3人、サッカーボールを蹴飛ばしながら笑い合っていました。
その楽しそうな声と彼らの様子に、思わずつられて笑ってしまいました。
しばらくその楽しい風景を観賞し、息抜きをさせてくれた彼らに感謝をして、私はまた自分の整理を始めます。
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