赤ワイン

6/12
前へ
/170ページ
次へ
      玄関の前に着いた時、隣のドアが開いて二人の男が出てきた 「あ、修くん久しぶり」 「あら」 ハッキリした顔立ちの彼は森本 後から出てきた奴は中宮だ 「ああ~久しぶりだね。なにデート?」 「え…泰、デートなの?」 「デートかもね」 二人は付き合っていて、森本がたまに中宮の家に泊まりに来たりしている 森本に会うのは久々だ 中宮は空くんに会うといつもベタベタ 森本もそれは気にならないらしいけど 頭おかしいだろうと思う 大野くんならいい、とか言ってさ 俺めっちゃ気に入らないんだけど 「行ってらっしゃい」 「コンビニ行くだけだよ」 …コンビニかあ~ それはデートって言わないんだよ 「じゃあね修さん。空のこと襲わないでよ」 お前…まじ誰なんだよ ビックリするわ …てか襲、襲うなんてしないよ! 「おやすみ~」 「おやすみ、またね」 どことなくゆるい二人が去って行くのを見つめる 中宮の猫背が酷いことが分かった 「……は」 なんか…一気に疲れたな
/170ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1794人が本棚に入れています
本棚に追加