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あなたのことを思っていたら食事も喉を通りません。あなたのことを思っていたら字も上手く書けません。あなたのことを思っていたら呼吸の仕方も忘れてしまいます。あなたのことを思っていたら、あなたのことを思っていたら、あなたのことを思っていたら。
私は、私でなくなってしまいます。
あなたのせいではありません。ただ、私が勝手にあなたのことを思っているだけなのだから。しかし、毎晩夢に出てくるのは反則ではありませんか?私はあなたを忘れようと必死必死必死、なのにあなたはあの時と変わらず優しい笑顔で。…酷い人。
本当にあなたは酷い人。
私のために吐いた言葉も、今は誰かのために囁いているのでしょう。あなたのしなやかな指も、意外に筋肉質な二の腕も、肌触りの良い腹筋も、黒々とした髪の毛も、私を見る、その愛おしい一重も。…全て、私のものだったのに。
「君の全てをあいしてるよ、」
また今日も、あなたに抱かれる。
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