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マーマレードは売り切れました
ニツポンの将来を
左右する人の名前には
きまって ちいさい字が
含まれてた
示し合わせたかのように
おなじように わらい
好きだという人の顔を
追い掛けることに
奔走していたら
三十路を超えていたらしい
それでもリリース
待ちながら わらい
お金＝愛の価値？
愛＝お金の価値？
わからないまま
また給料全額を注ぎ込む
それが生きがい
マーマレードがない
マーマレードが切れてる
彼女は
マーマレードがお好き
ニツポンの将来を
支えるべき人の部屋には
壁紙いらず
貼り詰められた写真
誰でもいいんじゃないの？
誰が好きって言ってるけれど
誰とでもをピンで刺す
アイドル達は
あくまで仕事の一環で
とびきりの笑顔で
記念撮影ハイチーズ
ありがとうしか言ってはくれない
しかしそこには
気づきたくない
いくら注ぎ込んだら
もらえるの？
そこだけ聞き逃していたんだ
ネットでは大騒ぎ
横切るたび
どや顔するたび
大騒ぎ
君すらその側になるべき
資質は備わっていたんだけど
選んだのはハード、
それともソフト？
君は勝ち組なの、
負け組なの？
夜には別の顔で
タン…タタタン
マーマレードを買う
マーマレードを買い足す
彼女は
ブラックベリーがお好き
あの勲章がほしい
あの子と握手がしたい
何十回、何百回と握手がしたい
そうやってまた
ニツポンを支える人
支えているとは知らずに
お金で欲を掻き集める
君の夢は何ですか？
10年後も
そうやって生きていてください
20年後も
そうやって生きていてください
ニツポンが
壊れるまで生きてください
我々の願い
切実なる想い
夢を襖の向こうに追いやって
昨日と同じ幸せを
プレイヤーに載せる
デジタルに進む君を
止める者はもういない
止めてくれる者は
もういない
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