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reason
あそこに森があって
夏がうるさくて
しだいに黒い雲が
広がってきたの
それでも
やさしい子になあれ
あたしのこと
愛してた
広い宇宙の
ちっぽけなこの星は
生きることに貪欲で
それをいつでも横目で
見るだけで
大丈夫だって片付ける
私の存在も
息遣いも
彼のおかげなんだよ
道の向こう側が
ぬれているみたい
だけれど近づいたら
途端にかわくの
そのまま
しぜんな子になあれ
あたしのこと
好きでいた?
雨煙の街中が
一瞬で
消えて行くような日もある
どんな小さな命が
産まれ来て
そこに踏ん張っていても
私の存在は
ちっぽけな
星に繋がれている
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