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夏に遠回り
クラスメイトのあの人は
低い空を見て
背中に書いた約束の
地図を広げてた
誰も気づかない恋を持ち
誰も聞こえない息をつく
こんなに近くにいるのに
出せない
声が・・・
怖じけづくたび
いつも通りの言葉に
すがって わらってる
夏に
遠回りして歩けるのなら
少しはあなたを
あきらめられるのに
斜め前の女の子が
ポケットの中に
隠し持ってた実はやがて
芽をのぞかせてた
次の空が現れたなら
ついに光も射し込むだろう
運命となって
糸口となって
夏が
かわいた音を立てて
ぶつかる
視界はせつないほど広く
空ける
遠回りして歩けるのなら
少しはあなたを
あきらめられるのに
夏に
遠回りして歩けるのなら
変わらずあなたに
冗談も言える
遠回りして歩けるのなら
少しはあなたを
あきらめられるのに
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