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「アイナはスフレの村にはよくいくのか?」
「はい。先代の魔王様がご逝去されてから、新たな魔王が誕生するまでの三ヶ月の間に八回ほど訪問しています」
よかった。
ちゃんと会話することができたよ、なぜか凄く安心している。
[末期だな]
そうかもしれないな。
「ここです」
そうこう言っている内に小さい泉に辿り着く、馬から降りて馬を自由にする。
当たり前だが泉の上は木が覆っていなく、泉に反射した太陽の光がとても綺麗だ。
[本当に綺麗だね]
ああ。
本当に心が洗われるようだ。
「魔王様。後十分ほど休んだら行きましょう」
「ああ」
珍しくアイナが俺に様付けしている。
普段からこんな感じだということ無いんだけどな。
「何かムカつく事、考えていませんでした?」
急にアイナの目つきがいつもの怖いやつになる。
「何も! 考えてない!」
[魔王は怯えている]
「なら。いいんですけど」
アイナは立ち上がり馬に跨る。
俺も馬に乗り再びスフレの村を目指す。
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