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「一日遅れですが、これをどうぞ」
エレナはハートの形の箱を差し出し、俺は礼を言って受け取る、一日遅れってなにが一日遅れなんだ。
「あけてもいいかな?」
「え!? 今開けるのですか?」
なぜかエレナは頬を染め恥ずかしそうにしている。
わけがわからん。
「じゃあ、城に帰ってから開けるよ」
「はい」
エレナはホッとしたような表情の後、満面の笑みを浮かべている、俗にいうシスター萌えというやつだな。
だが、この一連の行動のわけがわからん。
「鈍感魔王」
[ニブチン魔王]
アイナがすれ違い様に俺をけなし、それに便乗してナレまで酷い事を言ってくる。
アイナは傷心の俺に見向きもせずに村長の家に入っていく。
「魔王様も参りましょう」
エレナは俺の右腕にしがみつき村長の家に誘導する、エレナの柔らかい感触が心地よかったなんて考えていると、アイナがいないのにも関わらずアイナの殺気を感じる、まじ怖い。
アイナに続き俺とエレナは村長の家に入る、村長の家は質素で、必要最低限の家具以外は何もかなかった。
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