魔王歴136年 2月15日

5/6
前へ
/119ページ
次へ
 タンス開けてもいいのかな。 [ステテコしかないぞ] 「魔王様よくおいでになられました。ささ、おすわり下さい」  俺達は大きなテーブルを囲み、村長が村の状況を話始める。 「初代魔王様の、呪いのおかげで去年も雪がふらず寒冷に襲われる事なく、雪の変わりに恵の雨が降り今年も豊作でございます」  雪のふらない呪いってなんだよ。  豊作より初代魔王と雪の間に何があったのかが知りたい。 「三代目魔王様が気晴らしに作ったガンダ……ダムも、問題無く機能しております」  気晴らしにダムってどんだけ。  てか今ガンダ。 「来月には!! パイロ祭を企画しておりますので、どうかいらっしゃってください」  来月はパイロ祭って、パイロ祭ってなんだ。  パイロはこの地方と魔王の王名だ。  それにしても俺の思考を断ち切る為にでかい声だしたな。 「何事もないようですね」  アイナが話を中断いや終了させた。  確かに平和だ。  だが村長の表情が暗くなり、話を続ける。 「村の話はこれで終わりですが。噂にきいたところによると、七人の若者が勇者の祝福を受け、八魔王の討伐の旅にでたらしいのです」
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加