魔王歴136年 2月14日

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 アイナから視線を外した瞬間に何かを投げ付けられたらしい。 [魔王は1のダメージをくらった] 「なんだこれ?」  かわいく包装された小さい箱を拾い上げる。  どうやらこれをアイナが俺にぶつけた物らしい、嫌がらせなのかそれとも貰ってもいい物なのか、中は入っているようだしゴミではないよな。  アイナの様子を伺う。 「……」  アイナは何も言わずに俺の横を通り過ぎ部屋を出ていく。 「なんなんだか」  とりあえず箱を開けてみる。 中にはいろんな形をしたチョコが入っている。  その中の一つを口に含む。  ほのかな甘みが舌に刺激を与え、歯でかみ砕いた小さなチョコが溶けて、口中に甘美な波を広げ、目が覚めるような衝撃をうける。  美味い、この一言につきる。 「……で、結局バレンタインってなに?」  お茶が欲しいと思った。
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