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『ちぇんちぇ、わたしが気持ち悪くないの?』
私があの娘の身体の中にいる頃よく言われた言葉。
『お前さんが気持ち悪い?何故だ』
『だってぇ、あのこびゅの中身だよ。気持ち悪いって言われてたんだよ?』
『お前さんは気持ち悪くない…寧ろ私の方が怖がられる。』
先生は笑いながら私を鏡の前に立たせた。
先生の前に立つ小さな女の子、それは私だった。
『あの娘に似ている?』
『いや、何度か検診に来たが一度も見た事が無いからわからん。』
『なんか…かやだちっちゃい。』
『しょうがないさ、手足の大きさに合わせて組み立てたからな。』
先生の手の大きさに比べて私の手は本当に小さかった。
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