私が産まれた日

8/10
前へ
/50ページ
次へ
『あの…先輩、ちょっと良いですか?』 この娘は決心した。せめて自分の気持ちだけでも伝えたいと 。初めて自分の気持ちに素直になった。緊張で心臓の音が凄いけど、嫌な音じゃない。 『どうしたんだい?』 私…このセンパイも実は苦手。亞狗土と同じ位私は嫌い。 『あの…、先輩。前から先輩の事が好きです!』 『そう、ありがとう。こっちにおいで。』 圧迫感とこの娘の心臓の鼓動が。ありがとうって事はセンパイもこの娘と同じ気持ち? 『…満汰、賭けは俺の勝ちだぜ』 やっぱりこのセンパイも私は大嫌い。 『駄目だよ、僕と言う婚約者がいるのに他の男の腕の中にいたら。』 『満汰どうしようか?』 『えっ…』 『そうだね…僕の好きなように可愛がろうかな。』 やめて、この娘に近付かないで。この娘も激しく抵抗してる、やめて離して。 ガタンっ 『いやあっ!』 やめて、やめて!
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加