<<鼠の章>>
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「この村は人間共が戦にかまけて食べ物はないが、山を越えると東天野川村という豊かな村がある」 黒曜は指で山を指して言います。 「そこの町の米はとてもおいしい米でね。他国の大名様もお取り寄せされる程のシロモノだ」 黒曜は手振りしてその凄さを表現する。 「ふっくらとした餅米で、まるで真珠のような艶と光沢がある」 彼らは黒曜の一言一言に耳を立てます。
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