第2章 【初めての恋】

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「気分はどう?」 ゆっくりと横を向くと梅ちゃんが座っている。 「梅ちゃん…私…」 点滴の袋を見上げた。 「貧血で倒れたんだよ」 「貧血かぁ…はぁ…」 私は大きな溜息をついた。 「溜息をつきたいのは僕だよ? 寝て無いし、食事をしてないんだから、今日は休んだ方が良いと言ったよね? それじゃなくても、長い入院生活で体力が落ちてるんだ。 無理をしたらこうなるんだよ?」 無理か…。 健康な人にとっては、こんな1日何の無理もなく過ごせるだろう。 逆にゆっくりし過ぎなくらい…。 そんな普通なことが、私には普通じゃない。 拳をギュッと握った。 でも、こんな思いを感じるのは慣れている…。 私は“普通”じゃないんだから仕方ないって何度も言い聞かせてきたから。 「あっ!! 家に連絡は!?」 私は慌てて起き上がった。 グラッ!! また目まいがして頭をおさえた。 「急に起き上がったらダメだよ!! ほら…ゆっくり横になるんだ」 「ごめん…」 梅ちゃんには心配と迷惑をかけてばかりだ…。 そんな梅ちゃんに外出の話なんてできない…。 それに許可してくれないに決まってる。
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