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何だろう…
目の前の光景が信じられなかった。
空間に穴が空いて、男の人がその中に入っていった。
しかも…入る時、体が二つに別れ、一人は入って行き、もう一人は固まっていた。
………あれ?動く気配がない。
私はキツネの親子を地面に置き、近づいてみたが、彼は動かない。
変な入口に入った方は消えたし、もうわけわかんない。
「あの~…」
話し掛けてみた。
後ろからついてきたキツネの親の方が、『何してるの?』とでも聞きたげな、不思議そうな顔をしてる。
キツネの子供は地面をいじくってる。
「………」
「すみません、何してるんですか?」
「………」
彼は全く動かなかった。
すると、隣の穴が閉じ始めた。
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