第一章

5/13
前へ
/16ページ
次へ
  明恵の後をついていき、玄関から入るとヤマカワ荘の中は良い意味で古いしっかりとした作りになっていた。 「それでは、一ノ瀬さんの部屋へ案内しますね。」 明恵は靴を脱ぎ、ニコリと笑ってまっすぐ進んで行った。 陽輝も慌てて靴を脱ぎ、明恵の後を追っかけた。 「玄関から入って右側の三つ目の部屋が一ノ瀬さんの部屋です。 部屋番号は5号室で3号室…つまり私の部屋の前ですね。」 明恵はニコニコしながら説明した。 陽輝は説明を聞き、内心ガッツポーズをした。 「あっ!!!! もうすぐ夕飯なので荷物をおいたらすぐに陽輝さんの部屋から向かって右側にあるリビングに来てくださいね!! そこで皆さんと歓迎会をいたしますので。」 思いだしたように声をあげ、そう言った後明恵はバタバタとリビングに入っていった。 残された陽輝は自分の部屋の前に立ってポカンとしていた…  
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加