告白

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藤ヶ谷の声が静かに響いた。 ガタッ 「まじ、かよ…」 メンバーの冷めた目つき。 何よりも、横尾の…不信の目。 やめよう。やっぱ、やめたほうがいい。今なら…今ならまだ間に合う。冗談だよ、って笑い飛ばせる。 藤ヶ谷……っ 「うん。大切なんだ、北山が」 ポロッ ポロ、ポロ…… 「き、北山っ」 「うっ…ごめ、藤ヶ谷。お、れ…弱すぎる、」 男のくせに、最年長のくせに…情けなくも涙を止められない。 嬉しい、ような。安らかな、ような。 なんというか、なんかの呪縛から解放されたような気持ちだった。 「本気、なんだよな?」 「ふざけてる訳じゃ、ないんでしょ?」 「みっちゃん…」 横尾。千賀。ニカちゃん…。 ごめん、うん。本気なんだ。 「…なんとなく、そんな気はしてた」 「伊達にオタクやってないっすよ(笑)」 タマ。宮田…。 みんな、本当にごめん。 「…俺、」
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