第二部 七話 夢ノ中デ

9/11
前へ
/145ページ
次へ
それからは普通の日常生活に戻った。慶輔や庵奈、冬刃も普通の会話に戻りつつある。 ──一週間後。 黒子や慶輔達と一緒に登校していた庵奈は、ある違和感を感じた。 毎日が素晴らしく、全てが楽しかった。だが、何かが欠落していた。 (何だろう…とても大事なことを忘れているような…) 庵奈は頭の中にある記憶を探った。 ズキ、 頭に強い衝撃が走った。まるで、思い出すのを拒んでいるように。 「だ、大丈夫?」 「…………」 「う、うん。何とか大丈夫」 庵奈は軽く笑うと、駆けだした。 何故か、元気でいなければならないと感じたのだ。
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加